下降気流
肌寒い。梅雨とはいえ、肌寒い。
つゆなのだから、もっと蒸し暑くても良いはずだ。21年前に息子が生まれた日は、夏を思わせる暑い日だった。ところがどうだ、今日は。
肌寒い。
だからかどうか判らないが 調子が悪くなっている。
身体が鉛のように重い。頭の中に砂が詰まっている。誰とも口をききたくない。
できるだけ誰とも話さず過ごす。無駄口は叩かない。会話に乗らない。
考えていたら30年間こんな生活。だから人脈なんて拡がらない。だって一人が良いんだもん。疲れちゃうからね。だから自分が死ぬときの葬式は寂しいもんだろうと思う。
でもまぁ仕方がない。仕方がないが、少し寂しい、だいぶ寂しいと思うときがある。損たと気は切ない。肌寒い梅雨のさなかの鉛のような身体を抱えてそんなことを思う。