自律神経と東洋医学①

全体的に身体がだるく、仕事が終わった後に、頭が締め付けられるような気がして辛い時、心療内科の先生は、「精神安定剤抗鬱剤を飲みなさい」という。東洋医学の先生に言わせると腎虚で肝が弱ってますね」という。
昨日、懇意にしている針の先生(東横線の妙蓮寺の近くにある三沢鍼灸院)の診立てでも、「体質的に腎虚ですね」といわれた。
温灸器を買った時について来た本(自分でできる温熱療法のポイント 三井と女子著)によると「われわれの生命現象を総合的に営んでいるのは自律神経だが、やはりこれが一番影響を受けやすい。病気の90%はこれから来るのである。不足した熱をこの自律神経に補充してやると、雨後の植物のように、体力・気力が甦ってくるから不思議である」(p12)とある。
身体を温めて病気を治すという考えは西洋医学ではないし、事実この本にも31pには「薬というものは、常に飲んでいると、薬に対すり抵抗力が出来てしまい、薬を排除しようとする力が出てくるので、効き目がなくなってしまう」と書いてある。でも、この本に書いてある症状は西洋医学の症状が基本である。
そもそも、自分の身体について、どういう見方が正しいのか、大きく分けると東洋医学と西洋医学という風になるが、きっとそれ以外にも、土着の身体観というものが土地土地にあり、それに基づいた治療法があるのだと思う。
翻って自分はどうなのか?人のことはどうでもいい、自分さえ健康になれればいいのだから。そういう意味では、正直言って結論はない。西洋医学のほうが、身体のことをパーツで診ることが多く、東洋医学のほうが身体を全体的にホリスティックに見る傾向が強いことは明確だが、どちらが症状に対して確実な効果を生むかは、ケースバイケースのような気がする。

ただ、明らかに言えることは、しっかりとした病名のつかない「不定愁訴」のような「病気」には東洋医学のほうが見識が深い。西洋医学の場合は、「自律神経でしょうかねぇ」とか言って精神安定剤を処方されるのが関の山だが、東洋医学の場合は、脈をとってくれたり、舌を見てくれたりしながら、診たてをして、漢方薬を調合してくれる。
ただ即効性があるかどうかは別問題だが。
なぜなら、東洋医学のほうがホリスティックに者を診るので、効き目の出が遅いことがあるから。

また、漢方薬とは別に、気功のように自分で気の流れを調整して身体を治すとか、食べ物で身体を治すと言った処方もある。